Days from US

主にニュースはNPRをソースに日々翻訳していきます。英語学習に関する自分の体験もここにシェアをしていきます。

NPR up first 01/25/2020 〜CIA拷問テクニックプログラム

ウクライナ政府にトランプ大統領が圧力をかけ、自身の米国大統領選挙に有利な状況を作ろうとした問題で、弾劾調査は3日間の下院による冒頭陳述のスケジュールを消化。土曜日からはホワイトハウス弁護団による冒頭陳述が3日間行われる。

 

この3日間で米下院議会はトランプ大統領ジョー・バイデン民主党大統領候補に汚職捜査する様、ウクライナ政府に圧力をかけたとの論を改めて展開。大統領弾劾には共和党上院議員20名の言わば「寝返り」が必要だが、これだけの量の議員が弾劾にサインする事は期待出来無いし実際にこの3日間でそのような動きは全く無かった。

下院で多数を握る民主党にとってこの状況は既に想定内であり、2人の陪審員とこの放送を見る国民にどう訴えていくのかについて戦略の重きを置いているように見受けられる。

トランプ大統領がどのように米国の民主主義を汚したのか。」

とメッセージを繰り返す。また、ミッチ・マッカーネル調査委員長(上院議員共和党)に対し、元閣僚のジョン・ボルトン氏他に対して証言の機会を与える様主張。トランプ大統領はマッカーネル委員長はこれら証言を好まない以上、まずは証言の要否について投票が行われる可能性は無く、また投票が行われたとしても上院での弾劾調査では共和党が多数を握っている為現実性に乏しい。

 

また、土曜日から始まったホワイトハウスの反対弁論では民主党大統領候補ジョー・バイデン、その息子のハンター・バイデン(ウクライナのガス会社で取締役を務める)への言及が必至。ハンター・バイデン氏がどの様にその職を得たのか?等の如何にトランプ大統領がバイデン家について言及したことがやむを得ない事だったのかについて弁護をするものの、しかし土曜日は生中継をした所で視聴率が稼げない事を知っているホワイトハウスは月曜日以降の反対弁論内容の充実を図る。

ロシアによる2016年大統領選挙介入疑惑に関する言質を繰り返す下院民主党に対する反論材料の一つだろう。(本件は既にリチャード・ムラーによるレポートで弾劾に値する介入は無かったと結論づけられている)

下院による「大統領は弾劾されるべきだ」というメッセージに対して上院はどの様な結論を出すのか。これが興味深い所で、今回の調査で大統領弾劾の決断を上院がするとはとても思えないが、恐らくこれら一連の件に係る大統領の行動は「適切と言えない」というメッセージを下院に返すのでは無いかと言われている。

 

 

9.11に係る捜査の過程で、そのテロに関わったとして容疑がかかる五人のうち一人がCIAの拷問テクニックに関する教育プログラムの練習台になったと証言があり話題になっている。ハイジャック犯に金銭供与した容疑者(名前はちょっと聞き取りづらいので割愛しますが、アラビックです)が身柄をアフガニスタンで拘束された後、CIAの刑務所に収容。そこで拷問に関するプログラムの練習台になったと証言している。壁に頭を打ち付ける、水攻め顔や腹を殴る等の行為があったとの事。これらの事に関しては証拠書面として提出されておらず、検察はこれらの内容の調査を改めて行う方針。

興味を引くのは、このプログラムに参加したCIA職員は既にこの拷問に関するテクニックを習得している職員に限られており、証言に上がったのはその上級プログラムであるという点である。

証言者は元米空軍の心理学者。80億円を投入しCIAの拷問テクニックプログラムの制作に関わったグループの一人。